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研究会情報
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2021年11月13日 開催 研究会レポート(英語)
『2023大学入学共通テストに求められるチカラとは』
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2021年11月13日(土)、島根県立松江北高等学校・鳥取県立米子東高等学校「志学館」・八幡成人先生をお招きし、オンラインにて「2023大学入学共通テストに求められるチカラとは~なぜ今(3年生0学期よりも前)から指導しなければならないのか~」を開催いたしました。ご講演の内容をレポートいたします。
研究会の詳細
講師紹介
研究会
研究会 |
2023大学入学共通テストに求められるチカラとは ~なぜ今(3年生0学期よりも前)から指導しなければならないのか~ |
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講師 | 島根県立松江北高等学校・鳥取県立米子東高等学校「志学館」 八幡 成人 先生 |
日時 | 2021年11月13日(土)14:00~16:00 |
対象 | 2023大学入学共通テストをご指導される高等学校の先生 |
開催形式 | ZoomでのLIVE配信 |
研究会レポート
講演の主な内容
・共通テストのこれまでとこれから
・最後まで終わらない生徒たち ~タイプ別・対策を始めるタイミング~
・2年生の今から英語力をつける指導法
・リスニングの取り組み
・八幡先生メッセージ ~当たり前のことをバカになってちゃんとやる~
共通テストのこれまでとこれから
八幡先生は大学入学共通テストの出題については、『問題作成方針』をきちんと読んでおくことが大切だとお話されました。また、実際の共通テストを見てみると、センター試験に比べて英文を理解したうえでそれを活用して解答する問題へ変化しているとお感じになられたそうです。
2022年度の共通テストについては、『歴史的に試験導入の翌年度は難化する傾向がある』ことや、『入試センターは当初平均50点が目標だった』こと、『問題作成委員の任期は2年である』ことなどから、難化するのではないかと予想いただきました。
しかし、八幡先生ご自身のご経験から、いくら入試が難化したとしても、『英語は絶対に裏切らない』ので、『ABC』(「当たり前のことをバカになってちゃんとやる」の頭文字)で英語の力をつければいいだけのことだと力強くお伝えいただきました。
最後まで終わらない生徒たち ~タイプ別・対策を始めるタイミング~
2021年度の共通テストで出題された問題を見ていくと、リーディングでは、すべての読解問題で語数が増加。リスニングでは、2回読みと1回読みの混在、リーディングとリスニングの配点比が1:1になるなどの大幅な変更もあったそうです。
さらに生徒たちは圧倒的に増えた分量を、素早く、正確に読まなければならず、『最後まで終わらない』という問題が浮上してきました。
そのような共通テストの対策(指導法)として、『3年生からでも大丈夫なタイプ』と『2年生の今から始動すべきタイプ』に分けて考えるべきだと八幡先生はお話になられました。
■3年生からでも大丈夫なタイプ
『3年生からでも大丈夫なタイプ』は、時間さえあれば高得点が取れる生徒だそうです。このタイプは3年生から、メリハリをつけて英文を読むことや、問題形式への慣れを体験すれば対応できると八幡先生はお感じになられているそうです。
指導のポイントは、新しい問題を解くのではなく、一度解いた問題の文章を使って、スピードと正確性を維持しながら本番を想定して読みを繰り返すことだとお話しいただきました。
2年生の今から始動すべきタイプ
『2年生の今から始動すべきタイプ』は、時間を延ばしても点数が低い生徒で、このタイプは英語力自体に不安があるそうです。
指導のポイントは、4つの領域『語彙(単語)力、文法力、問題形式への慣れ、時間配分の意識』を磨くことです。精読できて初めて速読が可能になるので、とにかく英語の力をつけるしかないと八幡先生はお感じになられているそうです。
2年生の今から英語力をつける指導法
1.語彙(単語)力
曜日名と月名のテストをしたときに、完答できた生徒はごく僅かでした。中学校英単語からきちんと基礎・基本の単語を身に着けることであとの伸びが違います。 単語力を鍛えるには、『音を知る、スペルを知る、意味を知る、使い方を知る』ことが大切です。丸暗記だとすぐに忘れてしまうため、成り立ちから単語につなげることがお勧めです。 また、単語の意味を瞬発的に2秒で答えられなければ覚えてないと同じことなので、とにかく『たくさん覚える』『2秒で答えられるくらいに叩き込む』ことが大切だとお伝えいただきました。
2.文法力
共通テストでは、文法のための文法は出題されませんが、英文を正しく読み解くための文法は出題されているそうです。英文の正確な理解が解答の決め手になるので、英文を正しく読み解くための文法が大切だとお感じになられたそうです。基本的な文法事項は低学年のうちからきちんと指導しましょう。また、共通テスト第二日程の問題も活用することで文法の総復習が可能だと、加えてお伝えいただきました。
3.問題形式への慣れ
共通テストでは、新しい傾向の問題が数多く出題されました。ただ、情報検索問題&評論文の解きかたとしては、『場面設定の確認→設問の先読み→本文を読み始める→該当箇所が出てきたら線を引く→正しい選択肢の吟味』の流れを1度指導すれば生徒は解いていけると八幡先生はお感じになられたそうです。 そして、問題演習の際に重要なことは、同一内容異表現と、誤りの選択肢のキズの確認をすることだそうです。選択肢のキズの確認については、なぜそれが誤りかを確認することで出題者の意図が読めるからです。 長文対策は選択肢感覚が身につくセンター過去問(10年分)を活用することもお勧めしていただきました。
4.時間配分の意識
時間内に解き終わるためにはこれまでお伝えした、語彙力、文法力、問題形式への慣れが大切で、英語の力をつけることに尽きるそうです。また、共通テストは各問の難易度が順々に上がっていくわけではないので、全体を見て優しいものから難しいものの順に解き、練習からストップウォッチを持ち込んで、時間配分の練習を繰り返していくとよいとお話しになられました。
リスニングの取り組み
『知らない単語は聞こえない、読めない単語は聞こえない、読めない英文は聞こえない』が基本だと八幡先生は熱く語られました。単語を覚えていて発音できるか、読めない英文がないかを最初に確認しましょう。
2021年度の共通テストリスニングの平均点は56点だったのですが、リスニングの配点は第1~3問59点、第4問12点、第5問15点、第6問14点となっていました。だからこそ、第1~3問の基礎・基本問題を徹底的に取れるようにしておくことが大事だとお話しいただきました。
スクリプトを徹底的によみ、もう一回音声を聞き、オーバーラッピングやシャドーイングをする。そして何も見ずに再度音声を聞く。これが、リスニングだけでなくリーディング対策にもなっているそうです。だからこそ、リーディング・リスニングの相互乗り入れの授業も効果的だそうです。
八幡先生メッセージ ~当たり前のことをバカになってちゃんとやる~
見えないものは何万回見ても見えない。自分が興味を持って初めて見えてくるもので、英語の勉強も同じではないかと、八幡先生はお感じになられているそうです。
「模試・問題集は繰り返す。模試は必ず振り返る。すべて『やりっぱなし』にしないこと。当たり前のことをバカになってちゃんとやりましょう。1を0.01だけ怠ける人(0.99)と、0.01だけ頑張る人(1.01)が、これを365日続けると大きな差になります。『微差は大差を生む』、ほんのちょっとした違いが大きな違いを生むということです。
ぜひ生徒に英語の力をつけてほしい。そのために生徒の心に火をつけるのが教師の仕事だと感じています。生徒の心に火をつけるために一緒に頑張りましょう!」と熱い言葉で締めくくられ、研究会は大盛況に終わりました。
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2021年11月13日 開催
2021年12月27日 公開
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