指導事例:全体学習と個別学習の両輪で、模試を「実力が伸びる機会」に変える

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指導事例:全体学習と個別学習の両輪で、模試を「実力が伸びる機会」に変える

指導事例レポート

さまざまな学校課題や指導テーマに対して、指導を工夫されている先生方に取材を行い、その実践をご紹介するベネッセの指導事例レポート。 今回は学習意欲を高める、学校オリジナル問題集について、石川県立 飯田高等学校にヒアリングいたしました。これからの共通テスト・進路実現に向けた大学受験指導のご参考になれば幸いです。

学校紹介

北陸地区
石川県立 飯田高等学校
公立・共学
主な進路状況(2025年度)
国公立:金沢大学、九州大学、長野大学、新潟大学など、計24名合格
私立大:60名/就職専門:39名 他

全体学習と個別学習の両輪で、模試を「実力が伸びる機会」に変える

模試の事前指導において、「ICT端末上で解答データだけを送ってしまう」「解説動画を流したまま画面を見ていない」といった形式的な取り組みに頭を悩ませる現場は少なくありません。生徒の気質や学力層が多様化する中、ただツールを配るだけでは学習の質を担保しきれないのが実情です。

石川県立飯田高等学校では、補習での一斉指導(全体学習)とClassiを活用した自学(個別学習)の役割を明確に切り分ける指導体制へ刷新しました。軸として採用したのが、3教科共通で導入した『進研WINSTEP Division』です。学年全体の足並みをそろえた設計が、生徒の取り組み姿勢と模試の成果にどのような変化をもたらしたのか、その実践を追います。

背景と課題

同校では以前から学習習慣の定着に向けてClassiの活用を推進していました。しかし、生徒自ら能動的に机に向かうハードルは高く、取り組み状況の個人差が顕著になる課題に直面していました。

特に模試前の事前指導では、デジタルツール特有の「こなすだけの作業」が生じやすく、教員側としても生徒がどこまで深く思考しているかを正確に把握しづらい面がありました。

「ツールに頼り切るのではなく、教員が介在して思考のステップを提示する機会が必要である」

こうした認識のもと、指導の見直しがスタートしました。

学校での取り組み

一斉指導と自学の役割を分ける

同校は、一斉指導と自学で使う教材と目的をはっきり分けました。

  • 全体学習(『進研WINSTEP Division』)
    土曜補習や夏季補習の時間を使い、クラス全員で基礎から応用への思考プロセスを共有する。
  • 個別学習(Classi)
    意欲のある生徒へのオプション領域として位置づけ、模試後の弱点補強や発展学習に使う。

特定の教科だけが先走るのではなく、学年全体で統一感ある指導体制を敷くため、国語・数学・英語の3教科共通で『進研WINSTEP Division』の採用を決定。教科間の温度差をなくし、学年で同じ方向を向いて指導に入る体制を整えました。

具体的な指導手順

『進研WINSTEP Division』を用いた具体的な指導手順。

STEP 0~2  補習で解説+自宅課題

基礎知識の確認から標準レベルの解法整理までを補習内で解説。その後、答案作成を自宅課題として課し、自分の手で書く負荷をかけます。

STEP 3  状況に応じた指導

応用・発展問題である STEP 3 は、クラスや生徒の理解度を見極めた上で、適宜、指導を行います。

自己採点と模試後の補習

模試受験直後に自己採点を義務付け。お盆明けの補習では、7月模試の個人結果から見えた学年共通の弱点分野を特定し、ピンポイントで指導を行います。

生徒の変化

1年7月と2年7月の進研模試データを比較すると、学力層の推移に明確な成果が現れています。

偏差値帯 1年7月模試 2年7月模試 変化
偏差値60以上 9% 15% +6pt
偏差値50~59 26% 23% -3pt
偏差値40~49 44% 50% +6pt
偏差値39以下 21% 12% -9pt

最下位層(偏差値39以下)が21%から12%へと9ポイント減少。一方で上位層(偏差値60以上)は9%から15%へと着実に拡大しました。

「模試を受けても問題に手も足も出ない」と感じる生徒も減少し、補習でやった『進研WINSTEP Division』の段取りを思い出して問題に向き合えるようになりました。

生徒の変化

3教科が足並みをそろえて事前に準備したことで、生徒の中に「準備して臨めば解ける」という小さな成功体験が積み重なりました。

今後は、この『進研WINSTEP Division』で培った解法の型を土台とし、Classiを使った自学自習へとなめらかに移行できる仕組みづくりを進めます。教員から与えられた学習をこなす段階から、自分の弱点を見極めて自主的に教材を選び取る「自走する学び手」の育成を目指します。

編集後記

ベネッセ担当営業から
ICTツールの導入が進む一方で「生徒がうまく使いこなせない」「課題が作業化してしまう」という悩みは全国の高校で散見されます。飯田高校の事例が示しているのは、ツールの良さを活かすためにも、まずは手に取れる教材で「思考のステップ」を一斉に整える重要性です。

『進研WINSTEP Division』が果たす役割は、単なる知識のインプットにとどまりません。解法の組み立て方を段階的に示すことで、生徒に「解けるかもしれない」という見通しを与えます。全体指導で土台をガッチリと固めるからこそ、その後の個別学習やICT活用が「真の学び」「自走する学び」として機能し始めるのです。

模試を「現在の実力を測るだけの場」から「ステップを踏んで実力を伸ばす機会」に変えたい時、『進研WINSTEP Division』の段階的な構成と3教科統一での運用は、非常に強力な一手となります。

2026年10月22日 公開

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『進研WINSTEP Division』では、学習時期に合った模試の過去問題に取り組みます。模試の事前・事後指導として、模試をきっかけに学習の習慣づけを行うことを目指します。3分冊で短期間に集中して学習する構成で、生徒の皆様に「やり切った」達成感を感じていただけます。

『進研WINSTEP Division』